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リモートワークで使うツール、連携させてもっと便利に!基本から解説

Tags: リモートワーク, デジタルツール, ツール連携, 効率化, 業務改善

リモートワークで増えたツール、使いこなせていますか?

パンデミック以降、私たちの働き方は大きく変化し、多くの企業でリモートワークが導入されました。それに伴い、オンラインでのコミュニケーションや情報共有のために様々なデジタルツールが活用されるようになっています。ビジネスチャット、Web会議システム、オンラインストレージ、タスク管理ツール、オンラインカレンダーなど、皆様も日々の業務で複数のツールを使われていることと存じます。

しかし、これらのツールをそれぞれ単独で使っていると、情報がツールごとに分散してしまったり、ツール間での情報のやり取り(例えば、チャットで共有された資料をオンラインストレージに保存したり、会議で決まったタスクをタスク管理ツールに入力したり)に手間がかかったりすることがあります。これは、せっかくデジタルツールを導入しても、十分にその効果を発揮できていない状態と言えます。

そこで注目したいのが、「ツール連携」という考え方です。ツール連携とは、異なるデジタルツール同士を繋ぎ合わせ、情報や機能を連動させることを指します。ツールを連携させることで、情報がスムーズに流れ、手作業による手間を減らし、日々のリモートワークをより快適で効率的なものにすることができます。

このコラムでは、デジタルツールの扱いにまだ慣れていない方に向けて、ツール連携の基本的な考え方と、いくつかの身近な連携の例、そして実際に連携を始めるための簡単なステップをご紹介します。

ツール連携でリモートワークはこう変わる

デジタルツールを連携させることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。主に以下の点が挙げられます。

情報の探しやすさが向上する

ツールが連携していると、特定の情報(例えば、会議の議事録、プロジェクトの資料、顧客からの問い合わせ履歴など)を探す際に、複数のツールを一つずつ開いて探す手間が省けます。例えば、ビジネスチャットで共有されたドキュメントが自動的にオンラインストレージの特定のフォルダに整理されるように設定しておけば、後から資料を探す際に非常に役立ちます。

手作業を減らし、作業効率が上がる

あるツールで発生した情報が、自動的に別のツールに反映されるように連携させることができます。例えば、オンラインカレンダーに登録した会議の予定が、自動的にビジネスチャットの特定のチャンネルに通知されるように設定すれば、会議参加者へのリマインダーの手間が省けます。また、チャットでの会話から簡単な操作でタスク管理ツールにタスクを登録できる機能などもあり、手動での転記作業を減らすことができます。

チーム内の情報共有がスムーズになる

チームメンバーがそれぞれ利用しているツールの情報が連携されることで、チーム全体の状況を把握しやすくなります。例えば、タスク管理ツールでメンバーの進捗状況が更新された際に、その情報がチャットに通知されるようにすれば、メンバー一人ひとりの状況を簡単に知ることができ、円滑なコミュニケーションに繋がります。

身近なツール連携の例

具体的に、どのようなツール連携が考えられるのでしょうか。いくつかの例をご紹介します。

これらの連携は、多くのツールに標準で備わっている機能や、簡単な設定によって実現できるものが多いです。

ツール連携を始めるためのステップ

ツール連携と聞くと難しく感じるかもしれませんが、まずは身近なところから、一つずつ試していくのがおすすめです。

ステップ1:現在使っているツールをリストアップする

まず、日々の業務でどのようなデジタルツールを使っているかを書き出してみてください。ビジネスチャット、カレンダー、ファイル共有、タスク管理など、部署やチームで共通して使っているツールや、個人で便利に使っているツールがあるかもしれません。

ステップ2:連携させたい業務や情報の流れを考える

次に、現在の業務の中で「情報が散らばっていて困る」「この作業はいつも手作業で大変」「この情報が自動で通知されたら便利なのに」と感じる点を考えてみましょう。例えば、「会議の予定をチャットで毎回告知するのが面倒」「チャットで依頼されたタスクをタスク管理ツールに転記するのを忘れてしまうことがある」といったことです。これが、連携によって改善したいポイントになります。

ステップ3:各ツールの「連携機能」や「設定」を確認してみる

ステップ2で洗い出した改善したい点に関わるツール同士が、どのような連携機能を持っているかを確認します。多くのツールの設定画面やヘルプページには、「連携」「外部サービス」といった項目があります。そこで、利用している別のツールとの連携機能が提供されていないか探してみてください。例えば、チャットツールの設定画面に「カレンダー連携」のような項目があるかもしれません。

ステップ4:まずは一つ、簡単な連携から試してみる

最初から複雑な連携に挑戦する必要はありません。まずは、ステップ3で見つけた簡単な連携(例:カレンダーの予定をチャットに通知する設定、チャットの会話をタスクとして登録できる機能など)を一つだけ試してみましょう。多くのツールでは、連携の設定は数ステップで完了することが多いです。

ステップ5:効果を確認し、必要に応じてチームで共有・調整する

実際に連携を使ってみて、狙った通りの効果が得られているか確認します。もし効果が感じられたら、その連携方法をチームメンバーにも共有してみましょう。他のメンバーにとっても役立つかもしれません。さらに効率化を進めたい場合は、別の連携にも挑戦したり、チーム内で「どのような情報が連携されると便利か」を話し合ったりするのも良いでしょう。

連携を進める上での注意点

ツール連携は非常に便利ですが、いくつか注意しておきたい点があります。

まとめ

リモートワークにおいて、複数のデジタルツールは欠かせないものとなっています。これらのツールを単独で使うだけでなく、連携させることで、日々の業務はよりスムーズになり、チーム内の連携も強化されます。

「ツール連携」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、多くのツールには初心者の方でも簡単に設定できる連携機能が備わっています。まずは現在お使いのツールを見直し、小さな連携から試してみてはいかがでしょうか。少しの工夫で、リモートワークはもっと快適で効率的なものになるはずです。